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20世紀の偉大な詩人のひとり『セルゲイ・エセーニン』の生家を訪れよう

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ロシアで知らない人はいない有名な詩人、セルゲイ・エセーニン(1910-1925)。

若干25歳の若さでこの世を去った偉大な詩人は
モスクワから南東約180kmにある小さな村コンスタンチーノヴァの小さな農民の家庭で生まれた。

«Не надо рая, Дайте родину мою»
(Гой ты, Русь, моя родная)

『楽園はいらない、ふるさとがほしい』
という名言を残した人です。

彼の歩んだ人生は波乱に満ちていましたが、
詩はどこか純朴で、ノスタルジーを感じます。

今日は彼の愛したふるさと
ロシアの農村「コンスタンチーノヴァ」をご紹介したいと思います。

コンスタンチーノヴァに着くと
まず迎えてくれるのは、どこまでも広がる雄大な大自然のパノラマ。
ここの立つとエセーニンが愛した自然を肌で感じることができます。
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コンスタンチーノヴァは全村体が博物館になっているため、
散策をするとエセーニンゆかりの建物に出会えます。

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↑村にある小さな小さな教会。

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↑村の教会「Церковь Казанской иконы Божией Матери」

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↑エセーニンが通った学校「Земская школа」

↓当時のままの様子が見られます。
エセーニンは9歳のときからすでに詩を書いていたそうです。
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↑村全体が博物館なので、ロシアの農村の暮らしを垣間見ることができます。
歩いているとにわとりが気持ちよく日向ぼっこしている姿が・・・。

 

そして、村の中にひっそりとたたずむエセーニンの生家。
何も言われないと通り過ぎてしまうほど、簡素なたたずまいの家です。

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↑エセーニンの生家「Усадьба Есениных」

エセーニンはこの場所で生まれましたが、
建物自体は1909年にエセーニンによって建て直されました。

コンスタンチーノヴァを離れたあと世界中を旅をしたエセーニンですが、
故郷を想う気持ちが強かったため、たびたびふるさとへ帰っていたそうです。

 

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↑入り口です。

 

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↑キッチンです。
銀色に輝くサモワール(湯を沸かすために伝統的に使用されてきた金属製の容器)があります。
昔はこのサモワールの中に石炭や炭を入れて水を沸かしましたが、
現在生産されるサモワールの多くは電熱式です。

 

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↑キッチンの反対側にはペーチカ(ロシア式暖房)があります。

 

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↑リビングです。

 

↓こちらは寝室。当時のベッドは小さめです。
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↑庭には当時のままの冷蔵庫があります。

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↑生家の前にはエセーニンの銅像があります。
手に触れながら願いごとを心の中で言うと叶うといわれています。
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↑歩いていると手作りのおみやげ屋さんもあります。

アクセスはあまりよくありませんが、
おすすめの場所です。

季節が夏だとダーチャで採れた野菜や果物が売られています。

りんごをかじりながらエセーニンの愛したロシアの自然を感じるのはいかがでしょうか。

最後にエセーニンの詩をひとつ紹介します。
(私が個人的に翻訳したものです)

Шаганэ ты моя, Шаганэ

Шаганэ ты моя, Шаганэ!
(シャガネ、ああ、私のシャガネ)
Потому, что я с севера, что ли,
(私が北から来たからなのだろうか)
Я готов рассказать тебе поле,
(私はいつでも君にあの広大な大地について語れるよ)
Про волнистую рожь при луне.
(あの月夜に波打つライ麦について)
Шаганэ ты моя, Шаганэ.
(シャガネ、ああ、私のシャガネ)

Потому, что я с севера, что ли,
(私が北から来たからからなのだろうか)
Что луна там огромней в сто раз,
(あそこの月は100倍も大きいんだ)
Как бы ни был красив Шираз,
(いくらシーラーズがきれいだったとしても)
Он не лучше рязанских раздолий.
(リャザンのあの広大な大地ほどじゃないだろう)
Потому, что я с севера, что ли.
(そう思うのは、きっと私が北から来たからからなのだろうか)

Я готов рассказать тебе поле,
(私はいつでも君にあの広大な大地について語れるよ)
Эти волосы взял я у ржи,
(この私の髪はライ麦からとってきたんだ)
Если хочешь, на палец вяжи –
(よかったら、その手で編んでごらん)
Я нисколько не чувствую боли.
(痛みなどまったく感じないから)
Я готов рассказать тебе поле.
(私はいつでも君にあの広大な大地について語れるよ)

Про волнистую рожь при луне
(あの月夜に波打つライ麦について)
По кудрям ты моим догадайся.
(ライ麦畑から、私を探してごらん)
Дорогая, шути, улыбайся,
(大切な人、僕をからかい微笑んでおくれ)
Не буди только память во мне
(だけど、私の思い出だけは呼び起こさないでおくれ)
Про волнистую рожь при луне.
(あの月夜に波打つライ麦についてだけは)

Шаганэ ты моя, Шаганэ!
(シャガネ、ああ、私のシャガネ)
Там, на севере, девушка тоже,
(あの北の場所にも、女の子が待っているんだ)
На тебя она страшно похожа,
(君に恐ろしいぐらい似ているんだよ)
Может, думает обо мне…
(きっと、私のことを想っているに違いない)
Шаганэ ты моя, Шаганэ.
(シャガネ、ああ、私のシャガネ)

※シーラーズはイラン南西部の都市のことで、
シャガネはグルジアで生まれた女性の名前です。

 

【コンスタンチーノヴァ】
公式HP:http://www.museum-esenin.ru/
営業時間:10時~18時(チケットの購入は17時まで)
休日:月曜日
料金:共通券(エセーニン生家、学校、博物館など)平日250ルーブル(約375円)
週末・祝日300ルーブル(約450円)

アクセス方法:
モスクワから:カザンスキー駅(Казанский вокзал)からリャザン行きの列車に乗り、
ルイブノエ(Рыбное)駅まで行きます。
下車後132番マルシュルートカに乗り換えるとコンスタンチーノヴァまで行けます。
※マルシュルートカは20~25分間隔で運行しています。

もしくは、まずモスクワのコチェーリニキ駅にある長距離バスターミナル(автостанция «Котельники»)より
960番のバスでリャザンの長距離中央バスターミナル(автовокзал «Центральный»)まで行きます。
渋滞がなければ、3時間ほどです。
その後バスまたはマルシュルートカに乗り換えるとコンスタンチーノヴァまで行けます。

 

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